JLPT N1 Reading Comprehension Lesson 30

JLPT N1 • Data4 Question

問題3-3

16:00

Passage Content

日本人は昔から言葉遊びが好きだ。詩の形式の一つである短歌ではよく1つの言葉に2つ以上の意味を持たせる①掛詞という技法が使われる。掛詞は表面上の意味の他に隠された意味を持たせる方法である。「花の色はうつりにけりな、いたづらにわが身世にふるながめせしまに」という小野小町(9世紀の女流歌人)の有名な短歌がある。この歌の「ながめ」には「長雨」と「眺め」、また「ふる」には「降る」と「経る」の意味がある。だからそれぞれ②前者の意味で訳すと「美しい花の色はいつの間にか色がさめてしまった。長雨が降っていた間に」となり、後者なら「私の顔だちもいいときは過ぎてしまった。つまらないことをあれこれ考えている間に」となる。掛詞も同音異義語があるからこそできるのだ。 言葉遊びの1つに「回文」がある。回文は前から読んでも後ろから読んでも同じ言葉になる。「新聞紙」はこれに当たる。「竹薮焼けた」も有名だ。「ぎなた読み」というのもある。これは言葉や文の区切りを間違えたりわざと違えて読んだりすることだ。有名なのは「ここではきものをぬいでください」だ。「ここで、履き物を脱いでください」あるいは「ここでは着物を脱いでください」になる。「履き物」と「着物」では大違いだ。間違えたら笑い事では済まない。同音異義語では他にも面白い話が伝わっている。「とんちの一休さん」の話だ。一休さんを困らせたい人が橋のそばに「このはし(注1)わたるべからず」と書いた。これで一休さんは橋を渡れないだろうとワクワクして見ていた。しかし一休さんは気にせず渡ってきた。どうして渡ったのだと聞いたら端ではなく真ん中を渡ったのですと(注2)とんちで答えたという話だ。 「語呂合わせ」もある。語呂合わせというのは言葉を似たような音の他の言葉に換えたり、数字に連想される音を当てはめて意味がある言葉や文にしたりすることだ。遊びの面もあるが、実用面でも使われる。数字を覚えるのに便利だからだ。1192なら「いいくに」などと言って覚える。神社で「ご縁」があるようにと「5円」玉を(注3)賽銭箱に入れる人も多い。反対に縁起が悪いと言って言葉を換えて使うこともある。語呂合わせではないが果物の「梨」をわざわざ「無し」の反対の「有り」に変えて「ありの実」と言ったりするのも面白い。このほかにも日本には様々な面白い言葉の使い方がある。

Multiple Choice Questions (4)

Question 1問1 ①掛詞とは何か。
Question 2問2 ②前者は何を指すか。
Question 3問3 次の中で他とは違う「語呂合わせ」はどれか。
Question 4問4 この文の内容を表しているのはどれか。