教授 (Nam): 近年、年功序列から脱却し、個人の業績を厳密に給与へ反映させる成果主義を導入する企業が相次ぎました。しかし、ある大手精密機器メーカーA社では、この制度が逆に組織の活力を奪う結果となってしまったのです。
教授 (Nam): もちろん、社員同士が成果を奪い合ってギスギスしたり、評価の透明性に不満が出たりといった問題もありました。しかし、より致命的だったのは、四半期ごとのノルマ達成という『目先の数字』にばかり目が向き、数年がかりの基礎研究や若手後輩の育成といった、すぐには数値に表れない重要な地道な取り組みがことごとく敬遠されるようになった点です。目先の利益の追求が、企業の将来を支える根幹を蝕んでしまったわけですね。